日加共同展示『Broken Promises 破られた約束-太平洋戦争下の日系カナダ人』(同志社大学)
1942年(昭和17年)、太平洋戦争開始を口実にカナダ政府は約22,000人の日系カナダ人を太平洋沿岸部から排除し、内陸部の強制収容所やカナダ中部の砂糖大根農場、東部の捕虜収容所などに移動させました。西海岸に残された財産はすべて政府に没収され、本人の同意なく安価で売却されました。また、戦争終結後の1946年には約4,000人が日本に追放され、カナダ国籍を奪われました。
本展示は、戦争に翻弄された日系カナダ人7家族の体験を通して、知られざるカナダの歴史的人権侵害の実態とその影響について解説します。カナダ日系人博物館が制作したパネルに加え、日本の研究チームが明らかにした、国外追放の後にカナダに戻らず現在まで日本で暮らしている人々に関する資料や移民母村の建築に関するパネルも展示します。
今回の展示をきっかけに、同志社高校の社会科授業との連携を実現しました。高校教諭がカナダでの収容所巡りとワークショップに参加したほか、大学教員が高校での連続講義を行いました。講義で習った方法を使って人権や多様性に関して高校生が独自に調べた研究成果も一緒にご覧ください。
会期:2024年11月22日(金)〜12月27日(金)
会場:ハリス理化学館同志社ギャラリー2階 企画展示室
(同志社大学今出川キャンパス)
開室時間:10:00-17:00(最終入館は16:30)
休館日:月曜日、12月25日
主催:「Broken Promises 破られた約束」日本巡回展示実行委員会
共催:同志社大学アメリカ研究所部門研究3「Transient Subjects/Unsettled Settlers」
科研(基盤研究B)「出移民史を通じた次世代育成のための地域密着型パブリックヒストリーの構築」